|
===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ 調 : [ちょう] 【名詞】 1. (1) pitch 2. tone 3. (2) time 4. tempo ・ 調査 : [ちょうさ] 1. (n,vs) investigation 2. examination 3. inquiry 4. enquiry 5. survey ・ 古 : [ふる] 【名詞】 1. used 2. secondhand ・ 古学 : [こがく] (n) classical studies ・ 学 : [がく] 【名詞】 1. learning 2. scholarship 3. erudition 4. knowledge
トレンチ(Trench,試掘坑,en:)とは、もともとは塹壕という意味での溝のことを指す語であるが、考古学用語で、遺跡の有無、遺構の分布状況を迅速かつ安価に把握して、発掘調査や遺跡の性質を判断するために掘られる、言い換えれば、表面の耕作土などを除去するための溝のことをいい、試掘調査(trial excavations)の方法のひとつである。また地質学において必要に応じて地震や活断層の履歴を知るために掘削する溝のこともトレンチという。 == 考古学調査におけるトレンチ == トレンチは、遺跡の範囲において調査しない範囲を残しつつ一定の幅で平行に設定されたり、古墳などの調査では縦断するように設定されることがある。多く見られるのが幅2mや1mのトレンチである。近年では、油圧ショベルなどの掘削機が表土をはがすために用いられ、遺構あるいは自然にできた風倒木痕〔「ふうとうぼく・こん」またはただ単に「ふうとうぼく」と呼ばれる、なんらかの形で自然に倒れた木の痕跡と思われるものが土坑状に地山に残っているもののことをいう。通常は不定形であり、何らかの理由で流れ込んだ土器片などを伴うこともある。発掘現場においては遺構と判別すべきかどうか判断に迷う坑が数多く検出される場合があるが、性格が判断された場合に命名がなされ、調査が必要とみなされない坑は遺構とは取り扱われない。〕などの坑を短時間に検出することができ、限られた範囲で遺跡の状況を把握するために活用されている。一方、場合によっては遺構が全く検出されないこともある。トレンチによる試掘調査の結果は、本格的な調査を行った場合にどの範囲まで調査すべきなのか、現に調査を行っている遺跡はどのくらいの重要性をもつのか判断する材料になる。 トレンチは、その位置、長さ、大きさ、設定する方向を任意に定めることができるという利点があり、狙ったところへ1本入れることにより、その遺跡の性格についての仮説の是非や調査の戦略をたてる上で大きな効果を期待できる。つまり、期待した遺構、遺物が検出される場合もあれば、全く遺構が検出されないというのも調査の戦略上大きな成果として期待できる。 トレンチを用いた試掘調査は、開発業者のために遺跡の価値や遺跡の全体的な規模を判断するためのサンプル調査という意味あいで行われることが多く遺跡の保護につながるのかという議論がある。また、トレンチの配置やトレンチによるわずかな表土除去、たとえば5%ほど表土をはがしただけで遺跡の全貌がわかるのか、遺跡を残した先人たちの活動がどのように行われたのかということがトレンチによる試掘調査によって正確に把握できるのかどうか、開発行為は、埋蔵文化財を永久に破壊する行為であり、試掘調査の精度がどれだけ信用できるかといった議論は、埋蔵文化財の保護という観点から、世界的に重大な問題であるといえる。考古学の研究においてある仮説が誤ったものであるかどうかということさえ証明できないような重大な失敗の数がどれほどの量になるかは見積もることは困難である。しかし、発掘調査期間中に過去の先人たちの活動について相対的で限られた範囲でしかさかのぼって再現できないとはいってもある程度の判断の材料になりうるのは確かである。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「トレンチ調査 (考古学)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|